
現代の日本において爆発的に患者数を増加させているうつ病ですが、種類があることはあまり知られていません。1つ目は従来型のうつ病(定型うつ)です。多くの方がイメージするうつ病そのもののような症状が現れます。たとえば気分が沈む抑うつの症状や不眠症、食欲不振などです。自責の念が強まる傾向にあり、自傷に至るケースも見られます。大きな責任を伴う役職にある中高年の男性に多くみられるといわれています。もう1種類は新型うつ病(非定型うつ)と呼ばれるもので、従来型と比較するとその知名度は圧倒的に低いといえるでしょう。その理由の1つが若年層に多くみられるためです。従来のものとは異なり10代〜30代の若い世代に多くみられるため、特に10代の場合には思春期と重なることもあり「難しい年ごろだから」とか「ただのわがままだろう」などと大人の理解が得られないことが多いためです。症状は抑うつの他、食欲の増進や過眠症など、従来型とは真逆ともいえる症状が多くみられます。また抑うつ症状についても学校や仕事のある日は意欲の低下がみられるものの、休日には嘘のように元気になってしまうことも多いため、余計にただのわがままであるとみられてしまうケースが多々見られます。従来型・新型どちらのうつ病の場合にも治療には抗うつ剤を用います。抗うつ剤とは脳内の数種類の神経伝達物質の減少を抑制することでうつ病の諸症状を和らげる効果が期待できる薬です。特に従来型の患者に効果的であるといわれています。抗うつ剤の効果をより強めるためには、体もしっかりと休めることが重要です。そのために会社を休職するなどの処置を取ることを勧められます。家事や育児など家での仕事がある方の場合には、入院という措置をとる場合もあります。しばらく自分のことだけに専念すればよい環境を作ることで抗うつ剤の効果をより感じることができるでしょう。抗うつ剤をはじめとした精神科や心療内科で扱う薬にあまり良い感情を抱いていない方も多い事と思われます。その理由として副作用が挙げられるのではないでしょうか。精神科で処方される薬は副作用や依存性が高い危険な薬である、というイメージを持つ方が多い事から薬を拒否したり、勝手に減薬してしまったりするケースもしばしばみられます。現在医療機関で扱われる抗うつ剤には様々な種類があります。最も多く採用されるものでは、副作用は飲み始めのころにわずかにみられるだけです。身体への負担が少ないものが多いため、心配はいりません。
うつ病と一言にいっても種類はたくさんあります。中にはうつ病とは思えないような症状が現れる場合もあります。少しでも違和感を感じたら放っておかずに早めに医療機関を受診し、適切な治療を行うことが大切になります。
現在、社会問題化しているうつ病について、その種類、治療方法は多岐に渡ります。うつ病の治療は医師を信頼し、二人三脚ですすめていく必要があります。自身で治療を辞めないことが、病気の軽快を早めるでしょう。
うつ病は、大うつ病性障害と双極性障害の2種類に分けることができます。どちらもストレスや神経の伝達物質の異変、環境の変化などが複合して起こるとされています。現在は様々な種類の抗うつ剤が使用されており、正しく使うことでうつ病は必ず改善します。